船福

これまで船福を支えて下さったお客様へ

 

　平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
　弊社は大正10年に漁師として創業し、昭和27年から現在の海苔問屋として

皆様からのご支援、ご協力を賜りながら営業をさせて頂いて参りましたが、

諸般の事情により来る2023年2月末日をもちまして、船福本店を閉店することとなりました。

 

　また、多くのお客様よりご質問がございました「直売店以外での今後の取り扱い店舗」につきましては、誠に申し訳ございませんが、商品の製造を終了することから、通販サイトを含め、2023年春頃を目途に同様の形を取らせて頂くこととなりました。

　弊社主力商品の原材料である、「江戸前千葉海苔」の生産量が隔年減少を続け、現在は最盛期の15％程度となってしまい、加えて昨今の新型コロナウイルス感染拡大の影響で、良くも悪くも今後の10年、20年先の「船福」を考えざるを得ない状況となり、日々検討して参りました。
　弊社と致しましては、主力として扱っている江戸前千葉海苔の減少は、おそらく今後も続くと考え、その状況下で現在の品質の維持は元より、より向上させる事が難しいと判断致しました。
　また別の側面と致しまして、近年より、生産性の効率化や品質向上を目的とした機械設備の買い替えや、今後の災害対策に向けた本社兼加工場兼本店の建て替えも検討しておりましたが、先に述べさせて頂きました様に、江戸前千葉海苔の生産状況を考慮した際、大きな負担が掛かってしまうと考え、このような決断をした次第でございます。
　また、各方面にこの度の事をご報告している中で、私共の想像以上に今日まで本当に多くのお客様に支えられて商いを続けて来られたのだなと、改めて身に染みて感じ、そのお客様の生活の一部に船福を受け入れて頂いていたにも関わらず、このような決断を致しました事を心よりお詫び申し上げます。
　私共と致しましては、今後も「江戸前海苔」の生産状況等を注視しつつ、何年後、若しくは何十年後になるかわかりませんが、昔ながらの上質な「船福の江戸前海苔」を再びお客様にご提供できる日を大きな夢の１つとして希望を抱きながら、無期限での休業という形でお休みさせて頂けましたら有難く存じます。

そしていつの日か、小さな店先にあるタヌキの置物と「船福本店」の暖簾があがっているのをお客様が見かけた際には、どうぞお気軽にその暖簾をくぐって頂けたら幸いでございます。　　
　　　

これまで長い間、船福をお支え下さり本当に本当に有難うございました。
　　　
　　

令和5年1月吉日

代表取締役社長　篠田好司
代表取締役副社長　篠田貢一
取締役会長　篠田好造